2005年 3月号 編集責任者 兵庫フットボールクラブ
代表 永浜 和紀
卒業 おめでとう!
幼稚園・1年生から見続けてきた子どもたち。いつの間にか、私より大きな体になり、小学校・中学校を卒業する時期に来ている。卒業を目前にすると、小さい頃の思い出話に花が咲く。
現、中学3年生とは特別な思い出話が多い。兵庫FCの歴史を変えた学年でもある。この学年が5年生の時、6年生は、全日本少年サッカー大会東播地区予選でPK戦の末敗れた。この時グランドで泣いていた5年生の梶川に、「来年からは、勝つサッカーをしよう。」と宣言した。
ショートパスとドリブル主体の当時のサッカーは「雨に弱い兵庫。」と陰口をたたかれた。私自身も、全日本への出場に魅力を感じておらず、秋の大会で優勝すればいいと思っていた。事実、秋の県大会は、数多く優勝していた。それからは、体力づくりにも真剣に取り組んだ。陸上競技のトレーニングを学び、選手のスピードアップにも取り組んだ。
私の気持ちを変えさせたのは、5年生の梶川。小さな体で誰よりも大きな熱い心を持ちサッカーに取り組む姿勢に、私も熱くなった。梶川とその周りの選手は、真剣にサッカーに取り組む姿勢をチームの中に作り出し、後輩もそれに続いた。
そんなチームの雰囲気が今のボーイズには充満している。
中学生最後の公式戦、兵庫FCJrユースとヴィッセルとの試合は、多くの小学生が応援に来ていた。梶川のプレーを見た小学生は、「ぼくも梶川みたいになる。ぼくがヴィッセルをやっつける。」と感動していた。ヴィッセルにはPKで敗れたが、試合の中でひときわ輝いていた小さな体の梶川のプレーは、会場のみんなに感動を与えていた。
兵庫の歴史を変えた 「小さな大選手」 にはこれからも頑張り続けてほしい。
阪神大震災後、兵庫FC崩壊の危機だった。300名を超える会員は、練習グランドがなくなり、80名程度になった。神戸地区は、ボーイズ会員のみという状況。私自身がバスを運転し、スクール活動をしなければならないときに、大挙して入会してきたのが、現6年生。ほとんどの選手が年中・年長からサッカーを始めた。
言葉が通じ指導者の思いが伝わる子どもたちは、小さい頃からめきめき力を付けた。幼稚園の時、北区のサッカーの指導に力を入れている幼稚園と初めて交流試合をした。4チームすべてが圧倒的な勝利。試合中、ゴールの前に座り込み、サッカーパンツの中に砂を入れて遊んでいたのが武士。それを冷静に見ていたのは、夏矢。土師・坂倉・赤澤は、このころからテクニシャン。強引なドリブルで点を取るのが山本。
そんな子どもたちも、いつの間にか小学校を卒業する。
中学・高校とサッカーを続け、自分の夢を達成してほしいと願っている。
東播リーグ決勝トーナメント
4.6年生 優勝
2月19日(土) 雨の降り続く中、準決勝・決勝が行われた。
6年生 準決勝 兵庫FC 4−0 高砂FC
決勝 兵庫FC 1−1 播磨SC PK 3−0
見ていて楽しい試合だった。6年生最後の公式戦にふさわしい内容。一人一人の個性がかみ合い、コンディションの悪い中、ショートパスでゲームを組み立てる。トップの選手にくさびが入り、中盤をフォローして中央突破を狙う。チーム一足の遅い政井も、右サイドで粘り強いプレーで貢献。賢さで体力のなさをカバー。左サイドの武士は、播磨の巨漢エースのドリブルにひるむことなくタックル。播磨の守備的なサッカーからのカウンター攻撃にひるむことなく立ち向かう。
後半、ワンツウから中央突破し、シュートの連続。こぼれ玉を右サイドから赤澤が強烈なシュート。大試合では必ずゴールする勝負強さを、最後の試合でも発揮。終了間際、オウンゴールで同点なったが、PK戦では、キーパー土師が3連続セーブ。勝負を決めるキッカーは、オウンゴールで泣いていた川高。チーム全員が川高に走り寄ったのは、試合に勝ったからではなく、苦しみを乗り越えてシュートを決めた、川高への感謝の気持ち。こんなことが普通にできる子どもたちだから、かわいくてしかたがない。
この子たちも間違いなく梶川の熱い血を受け継いでいる。
4年生 準決勝 兵庫FC 5−0 播磨SC
決勝 兵庫FC 3−2 加古川神野
秋の県大会で優勝した子どもたちは自信いっぱい。負けて鼻を折っても良いかなと思い、後半はメンバーを総入れ替え。25名全員を試合に出すことを第一の目標にした。それでも負けない強さを持っている。最悪のグランドコンディションでも、ボールが足から離れないドリブルは、将来性を感じる。パスは、受け手と出してのイメージが合わず、ミスが目立った。この点は今後の課題。めきめき力を付けているのが、内田・河本・松本・谷廣。ずば抜けたサッカーセンスを持っているのは、竹中。ゴール前でのシュート感覚には、特別なものを感じる。
決勝戦で、印象に残っているプレーは、竹中のファール。相手の選手を吹っ飛ばしたプレー。
あのプレーの前に相手チームの選手から2度激しく当たられていた。おそらくその報復がファールになったのだろう。ほめられるプレーではない。兵庫の選手は、ドリブルが多く、相手から厳しいチェックを受ける。だからこそ一人一人の選手が伸びる。厳しいチェックから抜け出してシュートを打つためにどうするか考えてほしい。
しかし、竹中の強い気持ちは、見習ってほしい。「絶対に負けない。」という、負けん気が選手を成長させる。「絶対にボールを奪う。」という強い気持ち、意志が選手には必要。4年生の中で、テクニックはあるが、気持ちが弱いために、試合で力を発揮できない選手がいる。レギュラーを取るかどうかは、このあたりの違いになってくる。
神野戦の3点目。どろんこの中、3人の敵に囲まれながらもボールを持って抜け出し、シュートを決めた河本のゴール。まさしく負けん気の1点。
左サイドから倒れながらボールをゴール前に入れる松本のクロスボールも、「絶対に中へ折り返す。」という負けん気のキック。
梶川の素晴らしさは、小さくても負けないという負けん気だったと思うが・・・。
2年生 準決勝 兵庫FC 1−0 陵北FC
決勝 兵庫FC 1−3 米田SC
負けたことのない子どもたちが、決勝戦で敗退。負けることはないと思っていた子どもたちには、ショックな出来事だったと思います。この日指導した小池コーチには、「全員試合に出すこと。」を伝えていました。コーチは、約束通り、全員の試合出場を果たしてくれました。私はこれで満足しています。6年生も4年生も同じように全員試合出場させ、優勝しています。
この敗戦の受け止め方で、今後の子どもたちの言動が変わるでしょう。
1対1のドリブルで敵を抜くことが簡単にできるのに、点が取れない。この原因をみんなで考えれば、一人一人のサッカーの考え方が変わってくるでしょう。
鈴蘭台スクール 西君のお父さんから
鈴蘭台スクールの西君のお父さんは、中学校の先生。同じ指導者として、素晴らしいアドバイスを頂きました。
「兵庫FC NEWS」ありがとうございました。
「夢を実現させる」ためにというところがよかったです。
子ども達が自分の夢に向かって、努力できるといいなと思います。
先日読んだ伏見工業のラグビーの元監督の山口良治先生の「熱き思いが壁を破る」に次のように書かれていました。
人間は、自分が「こうなりたい」という目指すイメージが自分のなかできちんと描けてなければ、力なんか出てこない。人間は弱いものだ。生きていくあいだには大きな困難がいくつも待ちかまえている。つらいことや苦しい場面に何回も直面するだろう。そのつらさに耐えられなくなるときもきっとあるはずだ。
しかし、そこで逃げてはいけない。どんなに苦しくても、どんなにつらくても、なんとか耐えていかなければならない。あと少しだけ耐えることによって、それまでとはまったくちがう、新しい自分、すてきな自分との出会いが待っているのである。そして、その苦しみに耐えさせてくれるのは、「自分がこうなりたい」というイメージや目標にほかならない、それがあるから、人間はどんなことにも耐えられる。「がんばろう」と思うことができるのである。
目標のないところに、努力はありえない。人間は目標があるからこそ、努力しようとするのである。そして、努力なしに目標を達成することもできない。努力をしない天才はいないのである。だからこそ、親や教師は、子どもたちに目標を与えてやらなければならない。もちろん、子どもが自分で見つけられれば、それに越したことはない。しかし、すべての子どもがみつけられるものではない。何をしていいのかわからない子どもには、無理やりにでも持たせることが必要だ。親や教師は、目的のない子どもに対して「こうなったらすてきだよ」というイメージを明確に描き、語ってやらなければならない。
サッカースクール連絡事項 重要事項 必ずお読みください。
2005年 4月からもスクール・ボーイズの活動を続ける方は年会費が必要となります!
年会費の納入は、3月15日までにお願いします。来年度の活動人数の把握のため、継続希望者は、できるだけお早くお納めください。また、スポーツ保険加入事務に2週間ほどかかります。スポーツ保険は、4月1日から翌年の3月31日と期限が決められており、年会費の納入が遅れますと、スクール活動中の事故に対して保険請求が出来ない場合もありますので、ご了承下さい。
各スクールで多少の違いはありますが、送迎バスの利用者数により、送迎時刻が変更になることも考えられます。3月末に配布する「兵庫FC NEWS」でお知らせできると思います。
年会費 兵庫FC NEWSの受け取り方で金額が変わります。下記価格は税込みです。
サッカースクールで活動している方
5250円 (兵庫FC NEWS 郵送の方)
4725円 (兵庫FC NEWS FAXの方)
4200円 (兵庫FC NEWS メールの方)
サッカースクール・ボーイズで活動している方・ボーイズだけの方
6825円 (兵庫FC NEWS 郵送の方)
6300円 (兵庫FC NEWS FAXの方)
5775円 (兵庫FC NEWS メールの方)
兄弟のいる方は、二人分必要となります。割引はありません。
週1回の方・正会員の方に関係なく、年会費は必要となります。
3月15日までにお願いします。
★ 納入方法 スクール会費と同様に郵便振込みでお願いします。
郵便 払込取扱票 加入者名 兵庫フットボールクラブ
口座番号00980−1−105815
通信欄に 会員氏名(子供の名前)・スクール名・新学年・年会費とご記入ください。
年会費の後ろに 郵送かFAXかeメールと明記してください。
月会費とご一緒に払い込まれてもかまいません。
その場合は、会費○月分・年会費と明記してください。
6年生 おわかれ会
日 時 3月20日
場 所 加古川西G
時 間 午前10時から午後3時
スケジュール 10:00〜10:30 リフティング大会
大コート 小コート
10:30〜 6年 VS 5年 3年 紅白戦
11:30〜 6年 VS 4年 1.2年 紅白戦
13:00〜 親子サッカー大会
1.2年 VS お母さん 10分ハーフ
4年 VS お父さん
3年 VS お母さん
5年 VS お父さん
6年 VS お父さん
体操のできる服装でお越し下さい。 駐車場が少ないので、乗り合わせてきてください。
6年生のみなさんは、後輩へ一言ずつ挨拶をしてもらいます。
考えておいてください。
以下の人も、お世話になった6年生に送る言葉を考えておいてください。
はじめの言葉 2年 浜谷 シオン
6年生を送る言葉 2年 山口 シンジ
3年 西川 サトシ・田中 フミト
4年 河本 ショウ・内田ユウスケ
5年 筒井リョウマ・正木リョウ
おわりの言葉 2年 高橋ジュン
基本練習を教えてもらったり、紅白戦の監督をしてもらったりしました。3年生以上の人は、一緒に合宿にも行きました。食事の世話をしてくれたのは、6年生です。班の中で、いろんなお世話になったこともあるでしょう。時には、泣かされることもあったかもしれません。
素晴らしい6年生でした。みんなで送り出しましょう。